こんにちは、Tinkyです。
経営学検定の資格試験について知りたいと思っている人はいませんか。
- 経営学検定ってどんな試験?
- どう勉強すればいいの?
- 就職や転職に役立つのかな?
今まで経営学について勉強したことがない人や知識がない人にそんな疑問を解決できる記事を書きました。
私は記事を記載時点(2022年9月19日時点)、経営学検定中級を次の試験に向けて勉強していました。
また、1度受験(第一分野)をして不合格だったので、なぜ合格できなかったのかについてもお伝えします!
経験も踏まえてお伝えするので、是非参考にしてくださいね。
※2022年11月に第二分野、2022年12月に第一分野に合格し、資格を取得しました。
経営学検定概要
経営学検定試験(マネジメント検定)は、経営に関する基礎的・専門的知識やその応用能力としての経営管理能力や問題解決能力が一定水準に達していることを全国レベルで資格認定する検定試験です。
経営学検定試験は、現在、一般社団法人日本経営協会が実施・運営しています。
※概要をご存じの方は読み飛ばしてください。
初級
- 経営学に関する初歩的・基礎的知識を習得しているかどうかを判定する。
- 短期大学卒業生、4年制大学の2~3年生レベルで習得しておくべき経営学の基礎知識が求められる。
試験範囲
科目 | 内容 |
---|---|
企業システム | 企業と経営、企業・会社の概念と諸形態、所有・経営・支配と経営目的、会社機関とコーポレート・ガバナンス、日本型企業システムなど。 |
経営戦略 | 経営戦略の体系と理論、全社戦略、事業戦略、機能別戦略、経営戦略の策定と経営環境など。 |
経営組織 | 組織に関する基礎理論、経営組織の基本形態、企業組織の諸形態、組織の制度・管理・文化など。 |
経営管理 | 経営管理の基礎理論、経営機能と管理機能、リーダーシップ、マネジメント・プロセス、経営計画、コントロールなど。 |
経営課題 | M&Aと買収防衛策、経営のグローバリゼーション、企業経営と情報化、企業の社会的責任(CSR)と企業倫理、環境経営など。 |
初級は2013年に合格しています。
これだけを見ると範囲が広いと感じるかもしれませんが、あとでご紹介する公式テキストは1冊なので、そこまで覚えることは多くないです。
試験方式・合格基準
試験範囲 | 出題数 | 出題形式 | 試験時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|---|
経営学の基礎 | 50問 | CBT形式 (四肢択一) | 90分 | 100点満点とし、 60点以上を目安 |
中級
- 経営に関する専門的知識や経営課題を解決するための分析能力を習得しているかどうかを判定する。
- ビジネスパーソンが通常身につけておくべき経営学に関する専門的知識や問題解決能力が求められる。
試験範囲
中級は、第一分野と第二分野に分けれており、どちらも合格することで中級合格となります。
第一分野の試験範囲は以下です。
科目 | 内容 |
---|---|
1.マネジメント | ①マネジメントの基本 ②経営戦略 ③組織デザインとマネジメント ④マネジメント・スキル ⑤内部統制 |
2.人的資源管理 | ①人的資源管理の原則 ②人事制度と能力開発 ③労務管理と労使関係 など |
3.経営法務 | ①企業経営と法務 ②企業組織と法務 ③企業取引と法 ④企業活動と法規制 ⑤企業をめぐる紛争と法 |
第二分野の試験範囲は以下です。
科目 | 内容 |
---|---|
4.マーケティング | ①マーケティングのコンセプト ②マーケティング・リサーチと標的市場 ③マーケティング・プログラム ④マーケティングのさらなる展開 など |
5.IT経営 | ①企業経営と経営情報システム ②情報処理とICTシステム ③ICTシステムの開発 ④経営情報システムに関する情報セキュリティ |
6.経営財務 | ①経営財務の意義 ②資本市場と投資 ③企業価値 ④業績評価と経営分析 ⑤資金調達と資本構成 ⑥管理会計 など |
第一部分野と第二分野に分かれており、どちらも合格しないと中級合格となりません。
テキストも4冊あり、範囲が広く、初級と比べると覚えることがとても多いです。
試験方式・合格基準
試験範囲 | 出題数 | 出題形式 | 試験時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|---|
第一分野 | 50問 | CBT形式 (四肢択一) | 90分 | 100点満点とし、 60点以上かつ 3科目の正解率が 各40%以上を目安 |
第二分野 | 50問 | CBT形式 (四肢択一) | 90分 | 100点満点とし、 60点以上かつ 3科目の正解率が 各40%以上を目安 |
上級
- 経営に関する高度の専門的知識と、実践的な経営能力を有しているかどうかを判定する。
- 経営学専攻の大学院生(MBA)レベルの専門的知識と、経営幹部として期待される実践的な経営能力が求められる。
試験範囲
上級の試験は1次試験 と2次試験 に分かれています。
上級の試験範囲は以下です。
科目 | 内容 |
---|---|
ケーススタディ | 経営戦略に関するケース問題。 |
マネジメント・プランの作成 | マネジメント・プランは、与件を設定したものとする。 |
マネジメント・プランのプレゼンテーション | 受験者5〜7人をグループとし、パワーポイントで作成したマネジメント・プランを、順次プレゼンテーションする。 |
グループ・ディスカッション | グループ単位で設定したテーマについて行う。 |
試験方式・合格基準
1次試験については以下です。
試験範囲 | 出題形式 | 試験時間・合格基準 |
---|---|---|
経営に関する ケーススタディ(2問) | 記述式(CBT形式) (各問題ごとにA4用紙4枚程度) | 試験時間:120分 合格基準:200点満点とし、 130点以上を目安 |
2次試験については以下です。
試験範囲 | 出題形式 | 試験時間・合格基準 |
---|---|---|
経営課題に関する レポートの作成 | 自宅作成し、事前提出とする。 | 作成期間:自宅にて2週間程度 |
レポートの プレゼンテーション | パワーポイントで作成した 経営課題のレポートの プレゼンテーションを行う。 | プレゼンテーション:約10分 質疑応答:約5分 |
グループ・ディスカッション | 5〜7人のグループで ディスカッションを行う | ディスカッション時間:約40分 |
試験日程・会場
経営学検定試験は年2回で、6〜7月と11月〜12月頃に実施されます。
2020年度よりCBT試験に移行し、全国約260か所余りの会場の中から希望の日時・会場を選ぶことができるようになりました。
中級は第一分野と第二分野を別々の日で受けることができますし、どちらか一方を受けることも可能です。
ただし、各分野別の合格有効期間が次々回試験期間となるので、その間に両分野合格で「中級合格」になります。
試験期間であれば何度でも受験可能で、試験期間も1か月半程度あるので、1度不合格でも期間内に合格を狙えます。
注意しなくてはいけないのは、試験の予約は希望する日の4日前で締め切られ、満席の場合もあることです。
いざ受験しようとしたら希望日時や会場が満席になっていることもあるので、事前に予約状況を確認しておく必要がありますね。
もしくは、この日と決めて予約しておき、その日に向かって勉強することです。
※上級は1次試験は事務局が指定する日時、2次試験は東京会場です。
勉強方法
ここでは、初級と中級の勉強方法についてお伝えします。
テキスト・過去問
テキストと過去問は公式のものが販売されています。
初級はテキスト1「経営学の基本」の1冊です。
中級はテキスト2「マネジメント」、テキスト3「人的資源管理/経営法務」、テキスト4「マーケティング/IT経営」、テキスト5「経営財務」の4冊になります。
過去問は、CBT形式前の試験のもので、2020年度版(2019年の2回)までのものになります。
初級に関しては、2022年度版として練習問題が販売されていますが、中級に関しては、練習問題は発売されておらず、過去問の2020年度版(2019年の2回)までしか販売されていません。
CBT形式になり、受験者によって問題がランダムに出題され、今までのように全員一緒の問題ではないので、過去問としては販売されないようです。
また、2022年度には、「模擬試験(WEBテスト)付学習キット」が販売されました。
これは、テキストと模擬試験(WEBテスト)(初級:50問×2回、中級:50問×4回)、補助教材としてポイントマスターと模擬問題&解説がセットになったキットで模擬試験(WEBテスト)は1年間有効です。
模擬試験は1回のみしか実施できませんが、問題と解答は期間中であれば確認できます。
WEBテストが入っている分、お値段が高いです。
過去問題集と模擬試験(WEBテスト)付学習キットは日本経営協会のECサイトでの販売になります。
学習期間
初級は、1~2か月程度、中級は、2~3か月程度の学習期間で合格できます。
集中して学習する場合の目安なので、なかなか時間が取れない場合や集中して実施できない場合はもっと時間をかける必要はあります。
今まで勉強したことがある人や知識があれば、もっと短い期間でも合格する可能性はあります。
学習方法
学習方法については、私の経験も踏まえてお伝えします。
中級については現在(2022年9月19日時点)勉強中ですので、現在進行形の勉強方法をお教えします。
初級
初級に関しては、テキストを一通り読んで、過去問を2年分(4回分)を複数回行えば十分です。
私が初級に合格したのは2013年ですが、過去問を2回繰り返し行って合格しました。
テキスト1冊なので、範囲も広くなく、基本的なことなので、テキストと過去問の解説である程度理解できれば特に難しいとは思いませんでした。
初級は過去問と同じような問題が何題もあって、そこまで難しいと感じませんでした。
他の試験にも言えることですが、入門編や基礎編の試験は過去問を何度も実施すれば結構合格できます。
中級
中級はテキストが4冊あり、範囲が広いので、今まで勉強したことがない人は時間をかけて勉強する必要があります。
試験は幅広くいろいろな問題が出題されるので、テキストをしっかり読み込む必要があります。
テキストは2回は読んだ方がいいですし、過去問も複数回解いて理解する必要があります。
勉強方法としては以下をおすすめします。
- テキストを1冊一通り読む
- 問題を解く
- 2で解いた問題の解説だけでなく、テキストを照らし合わせて理解する
- 再度問題を解く
- テキストをもう一度通して読む
- 問題を何度も解く(理由まで言えるように)
過去問等では網羅できない可能性があるので、時間があれば5.のテキストをもう一度読み、頭に入れておく、理解しておくのがよいです。
問題は1回だけ解くのではなく、複数回解いて、理由まで言えるようにしておきましょう。
4択式で「適切なものはどれか」が問われるので、正解の選択肢だけでなく、不正解の選択肢の何が間違っているのかも確認しておくことをおすすめします。
不正解の方を正解として本番の試験で出題される可能性もあります。
私は、2022年6~7月の中級の試験合格を目指して、「模擬試験(WEBテスト)付学習キット」を購入して勉強しました。
勉強開始が遅れて、まずは第一分野のみを勉強し受験しました。
結果はご覧のとおり、、、不合格でした。。。
得点としては60点以上なのでクリアしましたが、もう一つの条件の3科目の各科目の正解率が40%以上が、「人的資源管理/経営法務」の経営法務の正解率が40%以下で不合格でした。
不合格の要因は、「人的資源管理/経営法務」では、テキストを読む際に眠くなり、しっかり読んでいないのに読み直さずすすめてしまったことと、問題を解いた後に解説だけでテキストで確認しなかったことです。
また、模擬試験や模擬問題の問題だけに頼ったので、その問題以外の問題が出題されて全く分からなかったことです。
これは、テキストをもっと読んでいれば普通に正解できる問題でした。
「マネジメント」は上記ポイントのように、テキストを読んで、問題を解いて、問題の解説とテキストで確認して、再度問題を解いてと行いましたし、試験前は問題を2回は解いていたので、80%の正解率を取得することができました。
問題の中にも得意不得意なものがあるので、不得意や理解できていない問題に当たると合格が難しくなります。
CBT形式になって、問題がランダムで何が出題されるか全くわからないので、全体的に勉強しておくと安心ですよ。
なかなか興味が持てず、テキストを読むと眠くなります、、、
テキストの読み込みと問題を何度か解けば、合格点には達するのが今回の不合格でわかりました。
経営法務はここはあまり理解できていないし、出題されたら嫌だなと思っていたところに当たってしまいました、、、
やっぱりしっかりと勉強しておくべきですね。
就職や転職に役立つか
仕事で採用関係に関わっているので、経験上、初級、中級を取得しているからと言って転職に有利かと言われると有利とまでは言えないです。
資格を取得していなくてもマーケティングやマネジメントを行っていた人の方が経験している分、すぐに実践できるのでその方が有利です。
知識があることはとても良いですし、仕事をする上で役立つこともありますが、「転職」となるとそこまで重要視されるような資格ではないです。
もちろん、取得していないよりかは取得していた方がいいですし、上級を取得していれば、経営学専攻の大学院生(MBA)レベルの専門的知識があるので、アピールできる資格だとは言えます。
就職だと学生であれば、取得するためにこんな努力したなど、エントリーシートや履歴書に記載するとアピールにはなります。
面接等で取得したことを質問してくる面接官もいると思いますし、合否の際、どちらの学生にしようかと迷っている場合、資格取得を判断材料にする場合もあります。
「経営学検定資格があるから採用する」とはならないと思いますが、十分アピールには使えますし、武器になりますよ。
まとめ
範囲が広く、CBT形式になったため、どんな問題が出題されるかわかりません。
中級に関しては出題範囲が広く、すべてを勉強するのは大変ですが、勉強した分だけ合格には近づきます。
転職にはあまり有効ではないですが、会社によっては、資格取得を奨励していたり、自己啓発として評価されたりするので、取得して損はないです。
私も2022年11~12月の試験に向けて、勉強しているので、受験しようと思っている人は一緒に頑張りましょう。